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April 19, 2004論文紹介: Laysia Palen [1]一日数本のペースで論文を読みたいのですが、一日一本すらままならない今日この頃です。今日はUColorado Boulderの研究者Laysia PalenのSocial, Individual & Technological Issues for Groupware Calendar Systemsをご紹介します。 この論文では、グループウェア上のカレンダーシステムの要件やユースケース、シナリオなどがケーススタディをまじえて分析されてます。特別に目新しいことが書いてあるわけではありませんが、グループウェア製作者なら読んでみてもいいでしょう。 Social, Individual & Technological Issues for Groupware Calender Systems Palenは本論文で、Groupware Calender Systems(GCS)すなわちグループウェア上のカレンダーシステム(以下、カレンダー)の要件分析を行っている。分析は主にSun MicrosystemsのCalender Manager(CM)システムによるSun社内の事例をもとに行われた。カレンダーの要件は、1. 一人用カレンダー、2. 複数人のコミュニケーション、3. 社会技術的変化、の三つにわけて論じられる。 グループウェアの設計や配備にさいして留意することは、仕事習慣にあっていること、個別でも魅力的であること(critical massに達するまでも魅力的であること)。グループウェアの作成では、細かい初期設定が大きな意味をもつことに気をつける。"重装備"のごてごてした機能はあまり重要ではない。 1. 一人用カレンダー 紙のカレンダーには多様な種類(日めくり、週めくり、月めくりなど)と利用法がある。日にちと曜日の対応を確認するだけのものもあれば、膨大な書き込みスペースがあるカレンダーもある。機能は配置場所によってもかわり、個人の机におかれるもの、部署に張り出される予定表などがある。 カレンダーの機能: 曜日や日にちの確認, スケジュール管理, ログ記録(血圧など), 予定を思い出す, 議事録などの情報記録, 思い出すためのメモ記録(電話番号や人名など)。 調査の結果、繰り返し予定の入力と、リマインダー(音やダイアログやメールによる)が、紙のカレンダーよりも明らかに便利な点だとされた。とくに普段あまりカレンダーを使用しない人にとって魅力的である。 2. 複数人のコミュニケーション カレンダーを互いに公開することで、コミュニケーションの機会が生まれる。相互評価や干渉(すなわち時間の使い方が同僚から評価されること)、打ち合わせの設定、所在と空き時間の把握、情報収集(打ち合わせの場所など)、組織の学習(カレンダーが組織の記録として働き、カレンダーを見るだけで組織について学ぶことができる)、同期(遠隔勤務などのスケジュール調整)。 カレンダーを公開するとプライバシが問題になりえる。カレンダーのプライバシーデータには、情報と時間の二種類のデータがある。情報については、医者の予約などの個人的秘密、社内の人事面接などの社会的秘密(同僚に影響を与える)、企業秘密を含む予定。時間については、時間の使い方について批判を受ける恐れと、時間の使い方について干渉される恐れがある。 プライバシを守る手法としては、アクセス制御(空き時間かどうかしか見せない、全く開示しないなど)、秘密の言葉を使う、そもそも入力しない、偽の予定を入力するなどの手法がある。 Sunには自分のカレンダーをオープンに開示するような相互関係と規範がある。 3. 社会技術的変化 新しい技術によって組織や人々の行動に変化がもたらされる。また人々や組織によって技術が作られ変化させられる。SunのCalender Managerは社内向けソフトウェアとして、社内の事情にあわせて作られたものが商業化された。ユーザの81%の人は、ソフトウェアのデフォルトであるカレンダーを公開する設定のまま利用している。逆に、MicrosoftのSchedule+のユーザでは、80%の人が空き時間だけを開示するデフォルト設定のまま利用している。これはソフトウェアの初期設定が社会的影響を与える例である。 会社が地理的に成長すると、カレンダーにはタイムゾーンを考慮する機能が付け加えられた。またSunの自由な勤務形態が、カレンダーの重要性を増した。誰でも他人のカレンダーを見られる設定であっても、プライバシの侵害による問題はわずかしか発生しなかった。 新井まとめ: Comments
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