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April 28, 2004よりよい投票が実現できる!以前の記事では、投票方式に色々な方式があり、一長一短があることに少しだけ触れました。けれど最新の日経サイエンス2004年6月号の論文「だれからも文句のでない投票方式」(P. Dasgupta, E. Maskin, pp.60-66) によれば、「真の多数決方式」が最も優れた投票方式であることの説明が行われています。 真の多数決方式とは、全ての候補に1からnまで選好順位をつけます。その後、全ての候補同士を1対1で比較し、より選好する人が多い候補を勝者とします。全ての候補にたいして勝利した候補が投票の勝者として選ばれます。 この方法の利点は、良い投票方式の4原則のうち、パレート原理(全員がBよりAを高く評価している場合、Bが選出されてはならない)、匿名性の原則(投票者の立場に関わらず一人一票の価値)、中立性(候補者AとBのどちらが選ばれるかが、候補者Cに対する選好に左右されてはならない)の3原則が守られることです。 とくに中立性の原則が重要であり、これによって票の分裂などといった問題によって誤った候補が選ばれることがなくなります。決選投票方式によって2002年のフランス大統領選挙で起こったような番狂わせも起こらなくなります。 論文では、本方式が推移性の原則を満たしていないことによる問題(コンドルセの逆理)などについても触れています。しかし、それは応用で解決可能であるようです。 これは重大なことですね。投票方式をずっとよりよいものにする簡単な方式がずっとそこにあったなんて。この方式がスタンダードとなる日を切に願います。 この論文では二つ以上の候補を選出する場合について書いていないけれど、最良の一つを選んだあと、その候補を取り除いて単純に集計しなおせば望ましい結果がでるような気がする。いや、確かめていませんけど。 ところで今号の日経サイエンスは久しぶりにめちゃくちゃ面白かった。「ドラッグに翻弄される脳」は、日本語の一般向け情報としては(たぶん)初めて、ドラッグが精神依存をおこすメカニズムについて踏み込んだ新しい知見を提供している。医学生理学精神医学に興味のある人は必見。「収容所で生まれた世界初のポケット計算機」も素晴らしい技術史の文章で、計算マシンにとくに思い入れのない私も引き込まれるように読んだ。これら三つどれをとっても、背筋がぞくぞくするような興奮ものの論文です。いやあ、こういうときは本当に購読してて良かったと思う。二日酔いなのにあっというまに読んでしまった。 Comments
たしかに今月は面白かった。表紙が有機ELなのが、逆に良くない気もする。 たしかに。有機ELの話は他の雑誌でも散々取り上げられているし、一般に興味を惹かないでしょう。ぼくも聞き飽きた感じ。ドラッグの話が抜群で面白いと思うんだけどなあ。それは僕が医学に興味あるからかな? 日経サイエンスは書店の店頭で買えますので、みなさん今号だけでも読んでみてください:) Posted by: arai on April 30, 2004 12:58 AMPost a comment
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