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July 02, 2005学校へ行かないことさて皆さんご存知のとおり僕は中学校の途中で学校をやめました。いちおう卒業あつかいにはしてもらいましたが、半分は欠席してるでしょう。心の中ではこっそり自慢におもってますが、まあ、あまり自慢すると鼻につくので控えようとはおもっています。まあ、もし無事にPh.D.がとれたら宣伝しまくりますけど。 今朝の福岡は雨で、ついつい稲葉さんのサイトなどから色々な言説を読んでしまいました。そしたら、なんか「学校に行かないこと」をゲイや女性や障害者や植民地であるかのようにポストモダンして語っている人たちがいるじゃないですか。人生の一時点で義務教育をさぼる、なんてことは別に重いものではないです。日本人の5%は中卒で、高卒者の27%は進学しないのです。 こちらのサイトなど、書いてあることは面白いのですが、不登校=メンヘル=被抑圧者、みたいなポストモダン談義が展開されていて倒れそうになります。明るい登校拒否もなにも、学校へ行かないというだけのことを、メンヘルと同じにしてもらっては困ります。 世の中にはいろんな学習方法があり、学校があります。日本の学校も縛りがゆるくなっているらしく、僕のように中卒から博士課程へいきなり入学するというような訳の分からない人もいます。まあ、やっぱり学校いかないで仕事ばっかしてるんで社会人学生になっちゃいましたけど。 「学校に行かない」だけなら日常生活でスティグマにも不利益にもなりません。それで人に見下されたり、就職で不利になったことは一度もないですね。ただ、それは学校へ行くかわりの学習手段やら就職ルートなどに恵まれたからでしょう。問題は「何をどうやって学ぶか」であると。 さて、書きたいことがいろいろあるので、ちょっと長くなりそうです。 ・学べない、適応できないということ たしかに義務教育をさぼるというのは、社会的にみれば病理かもしれません。が、いかないorいけない理由にはさまざまなものがあります。学校にいく、いかないは些細な問題です。いかないとしたら、なぜいかないのか、何か治療の必要があるのか、どういう代替学習を提供すればいいのかを考えることでしょう。 そもそも義務教育をうけて高校に進んだとしても、大学進学率は40%ぐらいなわけです。高卒で終わった人は、学歴だけみれば社会的にきわめて不利になるでしょう。さらに学力という点でみれば、あまり良い成果をあげていない大学も多数あります。 学校に行かないということによって、やはり社会的不利益を受けることは充分にあることでしょう。けれど、ひきこもりや不適応の問題は別です。学校に行かないことが不適応につながるというのは因果関係が正反対です。学校に行かないことが不適応につながるのではなく、不適応だから学校にいかないのだ、ということを忘れてはなりません。 僕はいまでも激しいさぼり魔ですが、職場というのは意外とさぼりに寛容です。出世はできないかもしれませんが、成果さえあげていれば、さぼっても首にならないものだな、とおもいました。社長になってしまうと、さぼるのはちょっと恥ずかしいです。でも、まあ、そのうち慣れるでしょう(なれていいのかなー??)。 ・さまざまな学び方、恵まれているかどうか まあ、いまになっておもえば僕ははげしく恵まれていました。東京の中産階級(の残滓)のリベラルな家庭に生まれ、うまいものをくい、職業人脈や職業経験は親からいくらか引き継ぎました。ずっとパソコン通信をやっていて、そこでいっぱい議論をしたりしました。本を買って、酒を飲んで、海外旅行するお金も親からせしめました。ま、学費より安いとおもうけれど。地方都市の保守的な家庭に生まれていたら話は大きく違ったでしょうね。 いちおう大検もとりましたが、それはさほど苦労しませんでした。家でちょこちょこ問題集をやっておわり。でもその後に大学受験をしようとおもったら、あまりに難しそうなので即座に挫折して、そのまま遊んだりしつつ就職したりしたわけです。海外の大学も考えましたが、お金がかかりすぎますね。 ありがたいことに職場にも恵まれ、色んなことをおそわりました。お金をもらいながら。とはいえ、やはり基本となったのは、子供の頃に図書館などで本を沢山読んだこと、だとおもいます。いまはamazonもあるし、学ぶための条件にはことかかない、といいなあ。 ともかく、もともと大学にいけるような優秀な頭脳があれば、学ぶのに苦労することはないんじゃないでしょうか? 僕みたいに大学受験なんて考えただけでもぞっとする人だって、人並み程度には学んできてるわけですから。 ・社会的な認知 当たり前ですが、親とはけんかしました。まあ、しかし僕はなにか言われたからといって、言うとおりになるような人間ではないわけです。そのことは親が一番良く知っているわけですから、これは負ける勝負ではないですね。 前人の戦いのおかげ?なのかどうかはわかりませんが、中卒でも大学院博士課程に入れるという変な時代です。就職などでも不利になることはなかったですね。電通に入って合コンしたいという人は、まじめに進学したほうがいいかもしれませんが。 ・学校に行かないメリット 遊んだり勉強したりする時間がとれます。精神的にゆとりができます。学費がうきます。ぐーたらするもよし、海外旅行するもよしです。 ・学校に行かないデメリット 同年代の友達は減るかもしれません。テニスサークルに入れないので、モテ主流派にはなれません。合コンはできません。そのくらい、かな。 ・まとめ もういちど子供からやり直すとしても、やっぱり学校は途中でやめてるでしょう。そのほうが楽だし、お得ですから。もしお金があれば、英語を真面目にやって米国の大学へ行ったかもしれませんね。でも、学部の四年間で一千万とかいうのは、ちょっと法外だとおもいます。 既存の学校は、低品質であるか、高価格であるか、ということですね。どちらもあまり嬉しくないので、結局はやめざるをえないのが実情でしょうか。日本は大検などのバイパスシステムがあるのは良いことだとおもいます。存分に活用しましょう。 日本では、中学高校が低品質なのもそうですが、どうも大学もあまり高品質なものは少ないようです。もし進学するなら気をつけないと酷い目にあうようです。 この説明は「ソフトウェア技術者」というキャリアパスにおける一事例です。もっと保守的な職業だと話が違うかもしれません。ただ、起業してみると人生はなかなか楽しく、そして色んな経歴の経営者が色んな業種で楽しそうに働いているなー、とおもいます。 your mileage may vary... Posted by arai at July 2, 2005 03:11 PMComments
なんだかんだいってもやっぱり社長は楽しいんだよね。付き合う人が皆前向きだからさ。 Posted by: こばP on July 2, 2005 05:48 PM学校に行かないデメリットについては、最近「社長失格」を読んで、やっぱりねと思うところがありました。楽でもお得でもないけど、行く意味はあるんですよ。 Posted by: yonemako on July 2, 2005 09:49 PMこんにちは。ブログに言及してくださりありがとうございます。とても興味深く拝読しました。僕の知り合いでも、「学校に行くか行かないかなんてささいなことだよ」という人がいます。しかしそのように思う人がいることは重々承知していますが、学校に行かないことを障害者や同性愛者のようなマイノリティーとのアナロジーでとらえることは間違っていないと思います。なぜならば、たとえば障害者でも「障害のあるなしなんてどうでもいいことだよ」という人はいるし、同性愛者でも「誰を好きになるかなんてことはおおげさに考えるべきことじゃないよ」という人はいるからです。 僕は同性愛者ですけど…男が男を好きになって何がいけないの??って開き直ってるんで、感じ方は人それぞれですね〜。arai様、初めまして!つい最近こちらを覗き始めました。素敵です!めちゃ近所だったみたいですけど、福岡のほうに行かれたんですね…。トピックと関係なくなってしまってごめんなさい。陰ながら応援してます! Posted by: jinn on July 3, 2005 02:50 AMコメントありがとうございます。 ただ不登校自体の問題は、「学習方法の規制緩和と自由化」が行われれば、自然と解決してしまう問題なんですよね。社会や政府に登校を義務付けられ、他の道が閉ざされているという恣意的な状況に問題があるわけです。ですから不登校者は状況の犠牲者であって、被抑圧を内在化しているわけではない、とおもいます。 学歴マイノリティという点で考えれば、進路のうち32%を占める中高卒の人もあわせて論じることが必要じゃないかとおもいますが、いかがでしょうか? jinnさん、ありがとうございます。東京ではよく二丁目のadvocate barとかaceとかに遊びにいってました。福岡では、まだそういうmixのシーンがわからないですね。 Posted by: arai on July 3, 2005 06:22 AM>当たり前ですが、親とはけんかしました。 結局、現在の自由化されていない学校とか教育は、国がどんな未来にしたくてどんな教育をしているのかというところに帰着されてしまうので、そういう視点から見たら「社会不適合だから病気」という風に分類したくなる人たちがいるのは仕方が無いのでしょうね。 仕事柄、不登校の子ども達と付き合うことが多いですが、子どもにも親にもいろんな人がいるものです。 自分の人生だから親に関係ないと思っている子ども達はたくさんいます。むしろ「自分の子どもが自分の思うようにならない」と困っている親がたくさんいて、そんな親に無理やり枠をはめられている子ども達は不幸です。自分の見てきた不登校の多くはこんな感じでした。 また、逆の方向を見てみると、「子どもは子どもの人生だから親には関係ない」とか言って、子どもの進路に全く関心が無い親もたくさんいます。皆さんの周りにはあまり見えないかもしれませんが、子どもに関わる職業の人であれば、結構な割合でいることを感じているはずです。 さらに別の方向として、親も子どもも納得した上で学校に行かないという家庭もあります。 不登校といってもいろいろあるんです。もちろんarai氏のケースも1つの例にしか過ぎないし、万人に参考になるかどうかは分かりません。一方で、受験勉強をさせたからといって、望みの結果が必ず得られるわけでもないのです。 で、言いたかったことは、要するに、DQNな親もいるんですよ。 ただ「学校に行け」と言う時代は終わったんじゃないのかなぁ。 勉強やらすだけなら、何も学校に頼る必要はない。学習塾で勉強して大検受ける手もあり、通信制の高校だってあるし(しかもテレビやインターネットで学習できるものもある)、基礎がダメと言うなら能力別教材を使ってみる手もある、と選択の幅は多いですね。 イジメその他の人間関係のこじれで、登校できなくなる子も多いでしょうね。そういった子にも選択の余地が残るのが、現代と言う時代なんでしょうね。 だけど、いくら勉強ができようが、イジメ等から回避しようが、大学に行ってから、社会に出てから、人付き合いとかができず結果ダメになってしまうことも多いのだから。 ピンからキリまで様々な人と知り合うに最も手っ取り早い学校は、社会に出ることを考えればなるべくなら必要な存在なのかも知れませんね。 だけど、じゃあ学校が万能かと言えば、そうじゃない。学校の先生だって人間ですし。間違った考えに走ることだってあるでしょうし、クラスのイジメ等の問題を見逃すこととかだってあるし。 ダメ親は、いつの世でもいるさ。 義務教育は、「(子供が)学校に行く義務」ではなく「(親が)教育を受けさせる義務」なんですよ。 大検受検したのは、親を納得させるためという側面は無かったですか? 大検に合格したのであれば平均的高校生程度には勉強できるということです。
面倒なことを忌避するというのは、まあ、よいか悪いかは別としてままあることですが、 そうですね。私はそもそも学問が好きなんですよ。法学や医学も好きですし、わざわざ韓国語をならいにソウルまでいったりと、仕事に関係ないことも色々学んでいます。 学問が好きでない人が学校に行かない場合、勉強をするという義務付けがないために、非常にだめだめになってしまう恐れはありますね。 Posted by: arai on July 9, 2005 01:28 AM私は高校中退しましたが,大検→大学にバイパスコースで行きました。 ただ,大学は卒業しましたが,自分のしたいように勉強するなら,通信制でよかったかなあと思います。 親と,とてももめた私としては,堂々としているところが羨ましいです。長く長く,親に負い目を感じ,期待を裏切り続けている自分が,後ろめたく,自分にとっては「やめたこと」は正しいのに,それが,誰しもに正しいこと・いいことにはならないことに,苦しんでいた時期がずっとあったからです。 学歴が不要なのは,学歴に相当する自主的な勉強歴を持ち,実力を示せる人においてでしょう。 なんだか,読んでいて,自己肯定に「いいなあ」を思いましたので,書き込みさせていただきました。 ただ,私は「学校」について,好きなところもあるので,(独学しているとなんて効率的な勉強の仕方がタダで受けられるのだ! と思うし,教室の雑談や人間模様や,事件など,嫌いではない)「したいことがあって学校に行く暇がない」「嫌いだ」というのでなければ,出掛けてみる方を勧めるかもしれない,と思います。 マイノリティにしちゃうと悲劇性&だから社会が抑圧しているのだ,という図式が成り立つからでは? ……よく知りもしない発言でごめんなさいでした。 Posted by: すう on July 11, 2005 09:47 PMPost a comment
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