July 21, 2005

電子計算機損壊等業務妨害

「リネージュIIの利用約款で禁止されている海外からのアクセスを可能にするため、国内にプロキシサーバーを設置。中国などのユーザーを不正に中継してリネージュIIにアクセスさせていた」中国人留学生が電子計算機損壊等業務妨害罪で逮捕されたそうです。

この罪は「電子計算機を損壊して業務を妨害する故意」は必要ないんですか? この人はプロキシサーバーをたてていたわけで、もしかしたらサーバーが過負荷になるかもしれないという認識程度があったとしても、「電子計算機を損壊する故意」はなかったとおもうし、ましてや「業務を妨害する故意」は明確に否定されるでしょう。

「使用目的に反する動作をさせる故意があり、それによって業務が妨害され」ればいいんでしょうか。そうなると、ずいぶんと広い解釈が可能になり、とてもまともな解釈とはいえないとおもいますが。

よくわからないところです。

Posted by arai at 04:53 AM | Comments (1)

July 13, 2005

原発革命

原発革命という新書の本があります。今のようにゴミ新書が多発していない時代ですので、書店で気軽に手にとって、興味があったので買ってみました。そうしたら、とてもエキサイティングな本で、原子力発電という技術に俄然興味がわいてきました。

感覚的にはこれから当面のエネルギーを支えていくのは原子力発電が有望のように思えます。その理由はやはり大気汚染が少ないことと、設置面積が小さいことです。コストと廃棄物が問題ですが、大気汚染や生態系破壊といった不可逆のプロセスに比べると、廃棄物処理はまだマシなようにも思えます。

本書で古川和男氏が提案するのは、次世代核分裂炉の一種で「トリウム溶融塩炉」といわれるものです。FUJIという炉を設計して提案しています。

トリウム溶融塩炉(TMSR, Thorium Molten Salt Reactor)の特徴は、安全性が高いこと、効率が高く放射性廃棄物が少ないこと、核兵器原料の拡散が起こりにくいこと、などがあげられます。また小型炉を大量生産することができ、運用も容易であるとされ、世界で急増する電力需要に対応できるとの見込みがあります。

次世代原子炉はトリウム溶融塩炉に限りません。現在で最も実用化が近いのは、ペブルベッド型高温ガス炉です。こちらも安全性が高く、運用が容易だといいわれています。

この本は、原子炉という一見古臭い技術がまだまだ多くの可能性を秘めていることを教えてくれます。これを読めば、原子炉というものについて興味と関心が湧いてくることは間違いありません。トリウム溶融塩炉の先行きはわかりませんが、この本はおすすめです。

Posted by arai at 06:46 PM | Comments (9)

July 12, 2005

もっとお金の話をしよう (1)

僕は経営者なので、わりとお金のことを良く考えています。お金の使い道は人それぞれだとおもいますので、私の例をあげていきたいとおもいます。

お金の使用目的:
1. 生活費等。多額ではないにせよ、これが減るとしんどいです。
2. 仕事とNPOの経費。旅費交通費、オフィス維持費、従業員の給料等
3. 将来の学習休暇(サバティカル)費用。語学等を強化したい。
4. 将来不安に対処するため。

 それでもファイナンシャルプランナーの中村芳子さんは、著書『20代のいま、やっておくべきお金のこと』の中で、「20代、30代で個人年金に入るのは絶対に損!」と説く。

 「確かに年金はあてにならないけど、今若者が抱える将来不安はクレージーなほど。老後のために今を生きるな、と言いたい。それより年金が少なくても生きていける力をつけるべきです」

asahi.com AERA発マネー (2005年6月20日号)より

ともかく、私にとって最も大事なのは、「楽しくお金を稼ぐ」ことです。どういう仕事が「楽しい仕事」なのかを説明するのは難しいですが、良好な人間関係と職場環境が第一義ですね。そのためには、良い仕事が選べるように、良い仕事をして、名声を高めなければなりません。

その一環として、独立して頑張っているのであって、社長であることが第一義であるわけではありません。

皆さんにとってお金の使用目的はなんですか? 仕事をする目的は?

(「いま若者が抱える将来不安はクレージーなほど」という言葉が素晴らしくピンときたので引用しました。私は実家に持ち家があるのに、将来ホームレスになるだろうと、ずっとおもってきました。今でも失職して再就職できない不安は沢山あります。そんな時代の将来設計。)

Posted by arai at 01:07 PM | Comments (2)

July 09, 2005

Improvista - 未踏からビジネスへ

未踏でご一緒した企業Improvistaのメンバーは米国で頑張っているようです。彼らが東京にいるときに、同じ音楽関連のプロジェクトということで、一緒にインドネシア料理を食べたことがあります。

昨年末にSeries Bで$1.5Mの資金を獲得したとのことで、頑張っているんだなー、とおもいました。ソフトウェア業界にとって$1.5Mというのは手ごろな額です。大きなパッケージを開発するのでなければ、充分な額であるともいえます。大きすぎる投資を受けたがためにexitできなくなるという前例もありますから、何事も適量が肝心です。

未踏出身者のなかで、最もエキサイティングに「ベンチャー」をやっているな、とおもって嬉しくなりました。スモールビジネスだけでも大変ですが、ベンチャーをやるというのは本当にすごいことだとおもいます。exitに成功すれば、未踏初のmillionaire誕生ですね。楽しみにしています。

ビジネスとしてみると、マーケットが不確実という問題がありますが、そこを乗り切って面白いものを出していってほしいものです。

Posted by arai at 03:06 AM | Comments (1)

July 02, 2005

学校へ行かないこと

さて皆さんご存知のとおり僕は中学校の途中で学校をやめました。いちおう卒業あつかいにはしてもらいましたが、半分は欠席してるでしょう。心の中ではこっそり自慢におもってますが、まあ、あまり自慢すると鼻につくので控えようとはおもっています。まあ、もし無事にPh.D.がとれたら宣伝しまくりますけど。

今朝の福岡は雨で、ついつい稲葉さんのサイトなどから色々な言説を読んでしまいました。そしたら、なんか「学校に行かないこと」をゲイや女性や障害者や植民地であるかのようにポストモダンして語っている人たちがいるじゃないですか。人生の一時点で義務教育をさぼる、なんてことは別に重いものではないです。日本人の5%は中卒で、高卒者の27%は進学しないのです。

こちらのサイトなど、書いてあることは面白いのですが、不登校=メンヘル=被抑圧者、みたいなポストモダン談義が展開されていて倒れそうになります。明るい登校拒否もなにも、学校へ行かないというだけのことを、メンヘルと同じにしてもらっては困ります。

世の中にはいろんな学習方法があり、学校があります。日本の学校も縛りがゆるくなっているらしく、僕のように中卒から博士課程へいきなり入学するというような訳の分からない人もいます。まあ、やっぱり学校いかないで仕事ばっかしてるんで社会人学生になっちゃいましたけど。

「学校に行かない」だけなら日常生活でスティグマにも不利益にもなりません。それで人に見下されたり、就職で不利になったことは一度もないですね。ただ、それは学校へ行くかわりの学習手段やら就職ルートなどに恵まれたからでしょう。問題は「何をどうやって学ぶか」であると。

さて、書きたいことがいろいろあるので、ちょっと長くなりそうです。

・学べない、適応できないということ

たしかに義務教育をさぼるというのは、社会的にみれば病理かもしれません。が、いかないorいけない理由にはさまざまなものがあります。学校にいく、いかないは些細な問題です。いかないとしたら、なぜいかないのか、何か治療の必要があるのか、どういう代替学習を提供すればいいのかを考えることでしょう。

そもそも義務教育をうけて高校に進んだとしても、大学進学率は40%ぐらいなわけです。高卒で終わった人は、学歴だけみれば社会的にきわめて不利になるでしょう。さらに学力という点でみれば、あまり良い成果をあげていない大学も多数あります。

学校に行かないということによって、やはり社会的不利益を受けることは充分にあることでしょう。けれど、ひきこもりや不適応の問題は別です。学校に行かないことが不適応につながるというのは因果関係が正反対です。学校に行かないことが不適応につながるのではなく、不適応だから学校にいかないのだ、ということを忘れてはなりません。

僕はいまでも激しいさぼり魔ですが、職場というのは意外とさぼりに寛容です。出世はできないかもしれませんが、成果さえあげていれば、さぼっても首にならないものだな、とおもいました。社長になってしまうと、さぼるのはちょっと恥ずかしいです。でも、まあ、そのうち慣れるでしょう(なれていいのかなー??)。

・さまざまな学び方、恵まれているかどうか

まあ、いまになっておもえば僕ははげしく恵まれていました。東京の中産階級(の残滓)のリベラルな家庭に生まれ、うまいものをくい、職業人脈や職業経験は親からいくらか引き継ぎました。ずっとパソコン通信をやっていて、そこでいっぱい議論をしたりしました。本を買って、酒を飲んで、海外旅行するお金も親からせしめました。ま、学費より安いとおもうけれど。地方都市の保守的な家庭に生まれていたら話は大きく違ったでしょうね。

いちおう大検もとりましたが、それはさほど苦労しませんでした。家でちょこちょこ問題集をやっておわり。でもその後に大学受験をしようとおもったら、あまりに難しそうなので即座に挫折して、そのまま遊んだりしつつ就職したりしたわけです。海外の大学も考えましたが、お金がかかりすぎますね。

ありがたいことに職場にも恵まれ、色んなことをおそわりました。お金をもらいながら。とはいえ、やはり基本となったのは、子供の頃に図書館などで本を沢山読んだこと、だとおもいます。いまはamazonもあるし、学ぶための条件にはことかかない、といいなあ。

ともかく、もともと大学にいけるような優秀な頭脳があれば、学ぶのに苦労することはないんじゃないでしょうか? 僕みたいに大学受験なんて考えただけでもぞっとする人だって、人並み程度には学んできてるわけですから。

・社会的な認知

当たり前ですが、親とはけんかしました。まあ、しかし僕はなにか言われたからといって、言うとおりになるような人間ではないわけです。そのことは親が一番良く知っているわけですから、これは負ける勝負ではないですね。

前人の戦いのおかげ?なのかどうかはわかりませんが、中卒でも大学院博士課程に入れるという変な時代です。就職などでも不利になることはなかったですね。電通に入って合コンしたいという人は、まじめに進学したほうがいいかもしれませんが。

・学校に行かないメリット

遊んだり勉強したりする時間がとれます。精神的にゆとりができます。学費がうきます。ぐーたらするもよし、海外旅行するもよしです。

・学校に行かないデメリット

同年代の友達は減るかもしれません。テニスサークルに入れないので、モテ主流派にはなれません。合コンはできません。そのくらい、かな。

・まとめ

もういちど子供からやり直すとしても、やっぱり学校は途中でやめてるでしょう。そのほうが楽だし、お得ですから。もしお金があれば、英語を真面目にやって米国の大学へ行ったかもしれませんね。でも、学部の四年間で一千万とかいうのは、ちょっと法外だとおもいます。

既存の学校は、低品質であるか、高価格であるか、ということですね。どちらもあまり嬉しくないので、結局はやめざるをえないのが実情でしょうか。日本は大検などのバイパスシステムがあるのは良いことだとおもいます。存分に活用しましょう。

日本では、中学高校が低品質なのもそうですが、どうも大学もあまり高品質なものは少ないようです。もし進学するなら気をつけないと酷い目にあうようです。

この説明は「ソフトウェア技術者」というキャリアパスにおける一事例です。もっと保守的な職業だと話が違うかもしれません。ただ、起業してみると人生はなかなか楽しく、そして色んな経歴の経営者が色んな業種で楽しそうに働いているなー、とおもいます。

your mileage may vary...

Posted by arai at 03:11 PM | Comments (11)

July 01, 2005

ETCのバー

日本の高速道路の自動料金収集(ETC)ゲートには、なぜか遮断機(バー)がついています。あれをつけようとおもった人はどこのだれなんでしょうか。何らかの原因でバーがおりたら、きわめて危険な状態になりかねないとおもうのですけど。

電波で通信している以上、通信エラーだって起こりえるし、そもそもミスや故障でETC装置が無効になっているかもしれないでしょう。もしバーがおりて緊急停止しようとして、後続車を巻き込んで事故になったらどうするのでしょう。

料金が受け取れなかった場合は、カメラでナンバープレートを記録しておけばいいだけの問題のようにも思えます。そもそもナンバープレートの自動認識ができるんだから、ETCがなくてもナンバープレートから請求しちゃえばいいだけのような気もしますが、いかに。こういう方式ならロードプライシングとかにも簡単に応用できますよね。法的に難しいのかな。

Posted by arai at 12:38 AM | Comments (14)